技術情報
生型材料及び生型試験法の基礎(改訂版)
株式会社ツチヨシ産業 水田豊昭・黒川 豊 |
5.シリカプログラム(Silica program)
■1-シリカプログラム試験における用語の意味 |
シリカプログラムは生型砂組成を測定する試験方法であり,通常,化学分析によりシリカ分を定量し,他の項目を計算によって算出している.
Fig.15にこの試験方法のフローチャートを示す.Table12にシリカプログラムの項目を示す.
シリカプログラム試験をすることで生型砂組成が明確になり,生型砂の管理が容易になるが,シリカプログラム試験ではシリカ分以外は全て計算値になるので,その算出方法と用語の意味を十分に理解する必要がある.
例えは,炭素質とは全炭素量では無く,灼熱減量から無機質物質の灼熱減量(結 晶水)を補正した値である.
また,金属分は,塩酸可溶分のことであり,鉄分を意味する物ではない.
オーリチック分の意味についても混乱が多々あるので,Table12にあわせてその定義をまとめた.
Fig.15にこの試験方法のフローチャートを示す.Table12にシリカプログラムの項目を示す.
シリカプログラム試験をすることで生型砂組成が明確になり,生型砂の管理が容易になるが,シリカプログラム試験ではシリカ分以外は全て計算値になるので,その算出方法と用語の意味を十分に理解する必要がある.
例えは,炭素質とは全炭素量では無く,灼熱減量から無機質物質の灼熱減量(結 晶水)を補正した値である.
また,金属分は,塩酸可溶分のことであり,鉄分を意味する物ではない.
オーリチック分の意味についても混乱が多々あるので,Table12にあわせてその定義をまとめた.
Table12 シリカプログラム試験項目とその意味 |
項 目 | 計算法あるいは用語の意味 |
炭素質(Carbonaceous materials) |
灼熱減量- (けい砂及びベントナイトの灼熱減量) |
金属分(Metallics) | 塩酸可溶分 |
不活性微粉(Inert fines) | 全粘土分-活性粘土分+炭素質+金属分 |
オーリチック分(oolitic materials) |
りん酸可溶分 (基礎砂のりん酸可溶分で補正) |
シリカ分(Quartz content) | 実測値(乾燥生型砂中のシリカ分) |
フラックス分(Fluxing materials) | オーリチック分+不活性微粉 |
清浄度(Percentage cleanliness) | 全粘土分除去後の水洗砂中のシリカ分 |

▲Fig.15 シリカプログラムのフローチャート
(測定時間,作業時間)
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